はりきゅうふくた 丁寧な治療を心がけてます(鍼灸・福岡・早良区)

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瘀血

捻挫に刺絡

足首,捻挫,刺絡

まずは捻挫と打撲の違いについてですが…
捻挫は可動域以上の負荷が関節にかかり傷めてしまうものを言い、捻ったりした方向に動かすと痛みが酷くなったりします。打撲は転んだり、何かにぶつかったりして組織を損傷してしまったものを言うんですが、ともに症状が酷い場合には靱帯や骨にまで損傷する事があるんです。

まぁ~どの症状や病気にも程度というモノがあるので、軽い捻挫や打撲もあれば、重傷化する捻挫や打撲もあるわけです。現代医学の基本的な考え方としては、軽度のものだとRICEと言って1.Rest(安静) 2.Ice(冷却)3.Compression(圧迫)4.Elevation(挙上) を基本処置としています。

基本的には皮膚表面に腫れや炎症などの変化が見られなくても、内部で内出血や炎症が起こっている場合もあるので、損傷部位を拡大させない為にも、とりあえず初期の処置として” 安静・冷却・圧迫・挙上” を行うんですよね!

なのでケガをして24~48時間以内は風呂などに入って患部を温めない方がいいですし、RICEの処置をしても痛みが増すようなら病院でレントゲンなどの検査を受けて骨折が有るか?無いか?を調べる方がいいと思いますが、レントゲンで骨折がなくても腱の損傷などの場合は時間の経過とともに痛みが増す場合もあります。

僕が去年の7月に右手首を打撲した時もレントゲンでは異常はなかったけど、ある動きで痛みが出る事が続き、完治するまでには4ヶ月ほどかかりました。

軽い捻挫や打撲の場合は鍼灸治療で対応できるので、「転けてココが痛いんだけど…」とか「打ち身が出来てしまって鬱血して痛いんだけど…」という場合は症状の程度を見極めて、鍼灸治療で対応できるモノは治療しています。でも、正直なところ…骨折が隠れている場合があるので、出来れば病院で骨折の有無を判断してもらってからの鍼灸治療が望ましいんですが、「病院より鍼灸の方が効果があるから…」と捻挫や打撲で鍼灸治療を受けに来られる人もいらっしゃるんですよねぇ~(苦笑)

先日、来院されたKさん。…去年の春頃に腰痛の治療で3回ほど治療に来られていたんですが、久しぶりに連絡があり「昨日、娘の電動自転車に乗っていて転んでしまい自転車の下敷きになり右の足首を捻って、昨夜は痛くなかったんだけど、今朝から急に痛くなってきて…鍼灸で何とかなりませんか?」と仰る。

患部を見ないとわからないので、とりあえず来院してもらって患部を見たら、明らかに左の足首に比べて右の外踝が腫れていて、痛いと言われる場所に内出血がありました。

話を聞くと、乗り慣れていない電動自転車で転けてしまい、足首を底屈した状態で自転車の下敷きになってしまったらしく、1日過ぎた状態でも足首を底屈すると痛いので、歩くときにつま先を着かないように、踵だけで歩いているとの事…。御本人曰く、「体重を足首にかけても痛くないから骨折はしてないと思う…」との事でした。

まぁ~僕としては万全をきす為に、骨折が有るか?無いか?レントゲンを使って病院で診断してきて欲しかったんですが、患者さん曰く「以前、こんな感じで病院に行ってもレントゲンで骨折がなくても、牽引されたり、湿布を出されたり、リハビリさせられたりで、治るのに時間がかかったから…鍼灸ならなんとかなるかな…って…」…と仰る。

腫れてはいるんだけど、問診した限りでは軽傷の捻挫と判断したので、「もしも明日までに痛みの軽減が無かったり、痛みが酷くなっていたら整形外科に行って下さいね!」…という条件で、腫れている患部に皮膚刺絡を施しました。足首だったので2号の吸角が役にたったんですが、施術後に歩いてもらうと「足首の底屈をしても、まだ少しは痛みはあるけど、とても楽に歩ける!」と言われるので、3日後にもう一度、治療に来てもらったんですが、日に日に良くなっていて、今は患部を押せば少し痛いけど、歩くのには何も問題ないとの事でした。

刺絡療法…。ここぞ!という時に役に立つ治療法ですゎ!

背中に吸角の跡が…

炎鵬,吸角,刺絡

昨日の炎鵬の取り組み…凄かったですねぇ~。
阿炎が浮いてましたもん。

患者さんが帰られて時間が空いたので、待合室のTVのスイッチを入れたら、偶然、阿炎と炎鵬の取り組みで…
誰もいないのを良い事に「おぉぉ~~~!」って唸ってしまいました。
今日の炎鵬は右に行くのか?…左に行くのか?どっちかな?って思っていたんですが、正面からいっての足取りかぁ~…こういう勝ち方もあるのね!って感じでした。

そう言えば今場所、炎鵬と石浦の背中に吸角の跡が付いてますね!炎鵬は右の肩甲骨の内側、石浦は左の肩甲骨の内側に数カ所吸角の跡が付いてるっていう事は宮城野部屋に刺絡をする鍼灸師がいるんでしょうねぇ~。

高熱と井穴刺絡

井穴刺絡

手が上がらない…首が回らない…ギックリ腰がぁ~…というような急性疾患で鍼灸の治療を受けられた後、患者さんに伝える治療後の注意事項を例え話で…「風邪で体温が39度くらいの高熱が出た場合、おおよその目安として体温が下がるのは1日1度のペースで平熱に下がるものですし、それが自然の流れに沿った回復スピードでもあるんです。もしも薬が功を奏して効いて一気に平熱と言われている36度台に下がったとしても、ついさっきまで身体は39度や38度の高熱を出していたわけだから、いくら今、平熱でも体は本調子ではないという認識を持たなくてはいけないんですよ…。だから、痛みが取れたからって、すぐに無理せずに、鍼灸の治療を受けた後も2~3日は用心して下さいね!」って言ってます。

僕が時々やってる治療方法の一つに『刺絡治療』というのがあるんですが、その中に井穴刺絡という指先のツボに対して行う治療があるんです。まぁ~この井穴刺絡は色々な症状に使えるんですが、僕が学会に所属してた頃、教科書的には現代医学的に「体温の調整に好影響を与える」とありました。(当時は体温を下げるって教えていた先生もいらっしゃったように記憶してます…。)

しかしながら、僕の経験上、風邪で37~39度出た熱が井穴刺絡をしたからと言って、数時間後に36度の平熱になる事はありませんし、よく考えてみればウイルス感染に対して体が発熱する事で対応しようとしている訳ですから、体が発熱してウイルスを撃退出来たら体温は自然に下がるはずですよね。たとえ井穴刺絡で体温が下げれたとしても、ウイルスを撃退する発熱過程において無理矢理、熱を下げるのは良くないはずです。

僕自身が経験してる事なんですが、井穴刺絡で熱は下がりませんが、呼吸が楽になるんですよねぇ~。風邪での発熱で、37度や38度で呼吸がつらくなる事って無いんですけど、体温が39度を超えると呼吸がつらくなります。「フゥ~……フゥ~」って感じの呼吸の辛さです。(オノマトペで言うと「フゥ~……フゥ~」よりもっと呼吸がつらくなると「ハァ~…ハァ~」になるのかな???)発熱で39度を超えて呼吸がつらくなった時に井穴刺絡をすると熱は下がらないけど呼吸は楽になるんですよ!…呼吸が楽になるとゆっくり眠れるんですね…。

僕はインフルエンザの時と食中毒の時に、井穴刺絡で呼吸が楽になる事を4回ほど経験しました。そう言えば、まだ僕が刺絡の勉強をし始めた頃に読んだ本の中で、第二次大戦中に南方の戦地でマラリアを発症した兵士に対して特効薬のキニーネが無くなった時、井穴刺絡で対応していたというくだりを読んだ事がありますが、この事と僕の実体験を合わせると、基本的に高熱の時に井穴刺絡を行えば、熱が下がるというのではなく、呼吸を楽にする事で体力を温存させ乗り切るという解釈の方が正しいように思います。

まぁ~高熱が出て鍼灸院に来られる方はいらっしゃいませんし、鍼灸師でも刺絡治療をされる方は少ないので、この発熱に対する井穴刺絡の効果や恩恵を実感できるのは刺絡治療をしている鍼灸師…もしくはその家族くらいしかいないんでしょうが、高熱が出た時に呼吸が楽になるのは事実ですよぉ~!

なぜ?井穴刺絡で呼吸が楽になるのか?…ですって?… 説明出来るけど、文章が長くなりそうだから、ここでの説明は止めておきます…(苦笑)

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刺絡治療に関するページはコチラです。(刺絡療法)

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猫背(円背)と刺絡治療

刺絡,猫背

”猫背” と“円背” …厳密にはカテゴリー分けがあるみたいですが、一般の人からしてみれば「背中が丸くなる事」という括りで知られている症状ですよね…。

猫背になる原因としては年齢別で色々とあると思いますが、年配の方で背中が丸くなっている人って結構、多いんですよ。年を取ってなくても30代~50代で肩凝りや首凝りや腰の痛みの原因を探れば、だいたいの方が徐々に骨盤が後ろに倒れる “骨盤後傾” という状態になり、前傾姿勢で動く方が楽になるので自然と腰や肩甲骨内側や肩や首が凝っちゃうんですよねぇ~。

若い頃なら丸まった猫背も自力で伸ばす事が出来ますが、年を取ってくると、だんだん背スジを伸ばすことも出来なくなり背中が丸くなってしまうんですよぉ~。そうなってしまうと背中や肩や首の凝りが普段以上に強くなり、鍼灸院に駆け込まれる方が多くいらっしゃいます。

初期の症状の頃なら鍼やお灸の治療で対応することができますが、だんだん猫背や円背が酷くなり、肩や背中や首への負担が強くなると、今まで鍼や灸の治療で取れていた痛みも、なかなか取れなかったりするんですよねぇ。

今まで丸まっていた背スジがピン!とすぐに伸びる訳ではありませんし、猫背や円背の老人が治療後に急に背スジを伸ばしてシャキシャキ歩くなんて話…聴いた事ありませんよねぇ~。でも背スジを伸ばして歩かなくても筋肉の負担を軽くすることで日常生活が随分楽になる事は確かです。

猫背や円背の方々の治療をしていて感じるんですが、鍼やお灸の治療でも症状を軽くする事が出来なくなってきた場合、猫背や円背の患者さんに対しての刺絡治療って患者さんから結構、歓ばれるんですよ。刺絡治療は強制的に血液循環を良くする治療ですから、背中や肩の筋肉を緩ませるにはもってこいの治療法なんですよね!

猫背が治る訳ではありませんが刺絡治療をする事で筋肉の負担を軽くして日常生活を楽にするって、とても重要な事だと思うんですよ~。老化を止めることが出来ないのは誰もが理解してる事なんですが、日々の暮らしを楽に過ごせるようにするってとても大事な事だと思うんですよねぇ。

矢数有道著『漢方治験論説集』

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古本屋さんで矢数有道先生の『漢方治験論説集』を見つけたので読んでみました。
矢数有道さんって39歳で亡くなられていたんですね…。
以前、瘀血の事を調べようとして、昭和16年に『漢方と漢薬』に投稿されていた【瘀血論】を読んだ時に、矢数有道さんってとても弁が立ち頭の回転が速い人だったんだろうなぁ~って感じたんですよねぇ~。

この本は昭和53年に出版されていて、お兄さんの矢数道明先生が遺稿を【Ⅰ.漢方症例治験集】【Ⅱ.漢方治療論説集】【Ⅲ.漢方鍼灸論評集】と三部に分けたモノを一冊にまとめた本なんですが、なかでも【漢方鍼灸論評集】は「鍼灸薬融合の方法に対する私見」とか「漢方医の立場から「灸の話」放送事件を見る!」とか「宮本武蔵と漢方医術」とか「瘀血論-間中氏の「瘀血とはなんぞや」を読んで見て」などなど、漢方医でない僕ら鍼灸師が読んでも十分楽しめ、勉強になる投稿が多く載っていました。

4年ぶりに【瘀血論】を読みなおしてみましたが、忘れている事や、読み飛ばしていた箇所もあったりと、「へぇ~~!」「ほほぉ~~!」と1人で驚嘆しながら読んでおりました。

漢方医や薬剤師の方達は知っていて当然なのかも知れませんが、今回、僕にとっての新しい発見は、漢薬の駆於血剤(当帰、川芎、芍薬、地黄、牡丹皮、桃仁、桂枝、紅花、蘇木、益母草)って本草綱目式の薬能論から、何の臓器に働きかけるかというと全て肝経に入るらしんんですよ!なので「「駆於血剤と肝臓との関係」から「瘀血証と肝臓との関係」を推測することも考えられてよいと思う。」…と有道先生は書いておられます。

なるほどなぁ~~!

あとがきでは、兄の矢数道明先生が「…よりよい治療法を探究し、また失敗を恐れずつつみなく発表するという真摯な姿勢がうかがわれる。其の結果が、森道伯先生の如く、鍼灸薬の併用から、当時進んで刺絡の治療にも手を付けていた。刺絡についての発表はなかったが、当時の刺絡研究ノートが一冊残っている。」とあり【瘀血論】のなかでも「…刺絡法は一種の駆於血である。これは内経霊枢に数十項に亘って詳述されているが、その後一時衰微してこれを行う者なく、徳川中期以後に於いて漸く日本では復活された(刺絡編、生生堂医譚治験、東門髄筆、刺絡聞見録、八刺精要等)。特に面白いのは、これら刺絡法の復活は、むしろ和蘭医学の輸入によって刺激されたことであって八刺精要はその翻訳書である。」と書かれていました。

矢数有道先生の「刺絡研究ノート」…気になるなぁ~!北里大学の資料展示室にあったりするのかな?読んでみたいなぁ~!

唐宗海さん

唐宗海,血証論

「毎日、掃除をキッチリしているのであれば、別に年末に大掃除しなくてイイはず…。」…と、心の中で呟きながら、暇を見つけては大掃除っぽい事をしているフリをしているんですが、またまた過去に講義した時のネタ帳というか…走り書きのメモが出てきたので、ついつい読んでしまうと「結構、面白い事を話してるなぁ~!」と自画自賛モードに突入!(笑)

このぶんだと大掃除など出来そうもありませんので、またまた備忘録的にブログに綴ってみたいと思いまする。(読む時のBGMは中島みゆきの♪時代♪でお願いします…(苦笑))

前々回にブログで書いた『瘀血ってなに?』の続編として、その翌年の2014年に講義したのが『続・瘀血って何?』。前回は近現代の先人達が瘀血をどう捉えていたかを紹介して終わったんですが、この続編は臨床に即したお話しをしたんですよね。まずは瘀血反応が出やすい場所の説明して、血虚と瘀血と血滞の違いについて説明し、唐宗海さん(1846—1897)の『血証論』をベースに瘀血を解説してますなぁ~。

唐宗海さんは清代末期のお医者さんなんですが、陰陽気血水の考え方に “火” の概念を加えた人なんですよねぇ~!清代末期の時代背景もメモしてあるけど、多分、この時代背景の蘊蓄は真柳誠先生のHPがネタもとだな…。

この講義をしたあと、研究会のスタッフからはマニアック過ぎると不評だったけど、今、目を通してみると、2年前のものではあるけど我ながら結構面白いと思うんだよねぇ~…(…と、またまた自画自賛モードに突入!(笑))まぁ~、もう日の目をみない講義録かも知れないけど、この時に調べた事柄や理屈は今の僕の臨床に確実に役立ってますねぇ~。…と三度、自画自賛モード…(苦笑)

BGM………あんな時代もあったねと~♪……めぐる~めぐるよ~時代はめぐる~♪

瀉法ですが何か???

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10月の勉強会(もしかしたら11月になるかもしれないけど…)で午後の部に15分~20分程度、講義をしなければいけないので、ちょっと前から疑問に思っていた補瀉の疑問点を僕なりにまとめてみようと思います。
ただ、この「補瀉」という概念…。如何様にも解釈できるので、あ~でもない!こ~でもない!となるのは目に見えている…。所謂、パンドラの箱的なお題だと思うんですよねぇ~!ホントにこの補瀉を論じるには古典に記載してある補瀉の論文?古典…?を理解し考察しなければいけないことは分かっています。でも読破・考察をして結論が出るまでは膨大な時間を要するのは必定。いつになれば発表できるのか???ってな感じになりかねないので、その都度、僕なりの切り口で疑問を投げかけるような感じでまとめて見ようと思います。今回はホントに初歩的な感じ…。よく細~~い鍼をパタパタ倒れるような感じで刺す先生方(僕の勝手な思い込みかもしれません…)が「あれは瀉法だ!」とか「刺絡は瀉法だから!」言われているのを耳にしたことがあるんですよぉ~。何となく瀉法=危険!…悪者ではないにしても危険だから、瀉法はやたらめったらするモノではない的なニュアンスを受け取っていたんですが、第一の疑問として、じゃぁ~ “補法は危険じゃないのか???” 補ったり、与える事が補法ならば、与え過ぎる危険性はないのか?という疑問を切り口にして20分ほど話してみようと思います。植物も水をやり過ぎたら根が腐りますしねぇ~~。まぁ~要はバランス…というところに着地点をもっていこうかなと思ってますが、いかがなりますやら…。

R0002735

吉雄耕牛さん

kameyama 吉雄耕牛

この連休に長崎に行ってまして、久しぶりに長崎の街をウロチョロしました。どこに行こうかという事になり観光案内を見てたら、海援隊の寄宿舎になっていた亀山社中があった家が見れるとのこと!ちょうど僕が 『龍馬がいく』 を読んで、メッチャ坂本龍馬にハマってたのが20歳の頃でしたが、当時は、この亀山社中があった所は個人の所有物なので見学不可になっていたと記憶してるんですが、今は坂本龍馬ロードとか銅像とかが出来ていて…大河ドラマの影響なのか?亀山社中跡も観光地化されてました。

その亀山社中跡に行く龍馬ロード?…お寺さんとお墓の間の細い道を上っていると、所々に看板が立っていて、その中の1つに長崎の著名人のお墓の案内もあり、よ~く見ると吉雄耕牛さんのお墓があるじゃあ~りませんか!3年前に大阪での刺絡学会の学術大会で 「刺絡中興の祖 阿蘭陀通詞 吉雄耕牛」 の解説を片桐先生と長野仁先生から聞いていたのを思い出し、これも何かの縁かと思いお墓に手を合わせてきました。