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骨折

高齢者の骨折

高齢者,骨折,圧迫骨折

先日、外出先から戻ってみると、留守番電話に「先日から治療してもらってる ○○です。治療後は痛みが和らぐんですが、すぐに痛くなるので、おかしいと思い病院に行ったら骨折しているとの事でしたので、当分、病院通いになると思いますから鍼灸治療には通えないと思います。先日から色々と丁寧に治療していただきありがとうございました。報告とご挨拶をと思いお電話いたしました。」というメッセージが入ってました。

この方は先月の中旬に「膝が痛いので…」という事で初めて来院され、膝の治療を一度だけして、あとは家でお灸をしてもらうようにしていたら、2週間後に「お陰で膝の痛みがなくなりましたが、実は2日前に庭からベランダに上がる2段ほどの階段で、つまずいてしまって、それ以来、腰が痛くなったんです。今回は腰の治療をお願いします。」と言われ、腰の治療を月末に2回したんですが、骨折には気がつきませんでした。

今にして思えば、確かにこの患者さんは年齢が91歳ですし、歩くのは問題ないと仰ってたのと、普通に家から治療院までの緩やかな坂道を歩いて来られてましたが、腰部の症状としては前屈をすると痛みが出るという事で、つまずいた時に腰を打ち付けてはいないが、腰部に圧痛はありました。

問診と体表観察では、ギックリ腰や通常の腰痛と何ら変わらず、尻餅をついたり、腰を壁や地面に打ち付けた経緯も無かったんですが、今回、僕の頭の中で「高齢者ならではの骨折…」という選択肢のパーセンテージをもっと多く取っておくべきだったと反省してます。

通常の腰痛治療でも3~4回治療しても痛み具合に全く変化が無く、過去に脊柱管狭窄症などの診断を受けていない場合は、患者さんの年齢に関係なく骨折を疑ったりして、整形外科の受診を勧めたりするんですが、酷いギックリ腰や腰痛や坐骨神経痛でも3~4回治療しても、すぐには痛みが取れない場合も多く、酷い症状の場合、良い具合に治療効果を得られたとしても「ここは痛くなくなったけど、まだココが…」とか「少しは楽になったけど、まだ痛い!」というような事も多いので、骨折と普通の腰痛の判断ってレントゲンでも使わない限りは、すぐに出来るものではないんですよね…。

そういえば…過去に高齢の患者さんで縁側から庭に降りようとして足を滑らして、転けはしなかったけど腰が痛くなって病院に行ったら圧迫骨折していたという方もいらっしゃいましたし、洗面所で痰を吐こうと「カッ~ペッ!」と痰を吐いたら腰が痛くなり、病院に行ったら圧迫骨折をしていたという方もいらっしゃいました。

たられば…ではありますが、今回の反省点は高齢の患者さんに対して通常の腰痛患者さんと同じように対処していた事ですね。たぶん、…歩く事もままならず、身体をどう動かしても腰が痛いというような感じなら、最初から骨折を疑っていたのかもしれませんが、今回みたいな感じでも高齢者の場合は圧迫骨折はあり得るという事を忘れず、できるだけ初診の段階で判断し、同じ轍を踏まないよう心がけたいと思います。