はりきゅうふくた 丁寧な治療を心がけてます(鍼灸・福岡・早良区)

   お灸と鍼で病気を治す   

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他力本願としての鍼灸治療

鍼灸

先日、来られた患者さんで「あと何回で治りますか?」と、事あるごとに聞かれる患者さんがいらっしゃいました。
「今日で3回目だけど…、治療した後は楽にはなるけど数日するとまた痛くなる…。あと何回、治療すれば治りますか?」

…まぁ~時々、こういう患者さんがいらっしゃる事もあるので、「治療回数ではなく、患者さんの身体次第ですよ!体力がある患者さんだったら治るのも早いですが、身体が弱っている患者さんの場合だと、治るスピードも遅いです。」というふうにお答えするんですが、自分の身体が弱っていると自覚していない人は「薬を飲めばすぐ治る」「注射を打てばすぐ元気になれる」「手術をして悪い所を取ってしまえば元に戻る」という思考の方が多いので、鍼灸治療に関しても「あと何回、治療したら?」という考え方になってしまうんでしょう。

『他力本願』という言葉があります。

最近ではどちらかというと、「自分自身では何もせず他人任せ…」という意味合いで使われる事が多い言葉ではありますが、本来の意味は、そうじゃないと思うんですよねぇ~。自分で出来る事は自分でするんだけれど、自分ではどうしようもない、…自分の力ではどうにも出来ない事に対して、手助けして欲しいと他の力を借りて、事を成そうとするのが他力本願だと思うんです。多分、仏教用語だろうから「他力=お釈迦さんの力」という事なんだろうけど、患者さん自身が自分ではどうしようもない肩コリだったり、頭痛だったり、腰痛だったり…、めまいだったり…、腹痛だったりする時の『他力』は医療なんですよね。

ただ、ここで注意しなきゃいけないのが「全てを丸投げしちゃダメ!」っていう事です。他力に丸投げしちゃう状態になると、「自分自身では何もせず他人任せ…」という、揶揄する形で使う『他力本願』になってしまいます。他力を使う場合においても、生活改善だったり、食事の改善だったり、姿勢をなおす事だったり…と、患者さん自分自身で出来る事は必ずあるはずなんですよね。

「あと〇〇回で…」と具体的な回数や時間経過予測を聞いて安心したいという気持ちも分からなくは無いんですが、患者さん自身もやるべき事をやり、他力である医療も、それに力添えをする。これが本来の医療のあるべき姿だと思うんです。

最近、気になっている鍼柄の違い

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今更ですが、最近、気になっているのが鍼柄(竜頭)の違い。

鍼灸治療で使う鍼の持ち手なんですけども、日本の鍼と中国の鍼では鍼柄の形状が違うんですよねぇ~。
日本の鍼は持ち手が短くて、中国の鍼は長くて柔らかい。
こんな事は鍼灸師になる前の学生の頃から知ってはいたものの、この十年くらいは日本の鍼ばかり使っていたので、最近は中国の鍼ってあまり使う機会が無かったんですよねぇ~。

先日、ひょんな事から中国針が手に入り、久々に使ってみようかな…と数本使ってみたんですが何かが違う!
鍼灸を始めた頃には気が付かなかった違いとでも言いますか…、日本の鍼では出来ないアクションというか…、何かが違うんですよねぇ~。

今まで日本の鍼ばかり使っていたからこそ気が付く微妙な感覚なのかも知れませんが、日本の鍼は日本の鍼で良い部分があり、中国の鍼は中国の鍼で良い部分があるわけで…、まぁ~その辺の感覚にやっと気が付いたという感じなのかも知れません。(いまさら~遅いわ~とバカにされそうですが… (^-^;) 苦笑…)

そうなってくると気になるのが「中国の鍼の鍼柄っていつから、あの形状なのかって事…」…と同時に「日本の鍼の鍼柄の歴史も気になるなぁ~」鍼柄に関しては中国の影響は受けなかったんだろうか?もしかして中国も清の時代に100年ほど鍼灸治療が廃止になっていたという歴史があるみたいですから、あの鍼柄の形状は1900年になってからのものなのかな?…この辺の歴史に詳しい人の話…聞いてみたいなぁ~。

中国の鍼と日本の鍼

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患者さんから「中国の鍼と日本の鍼ってどう違うんですか?」って治療中に質問されたので、刺激量とか鍼の太さとか…専門的な事を言っても一般の人には分かり辛いだろし……何て答えようかなぁ~?と考えながらお伝えした答えは…

「鍼治療はもともと中国が発祥ですが、伝わってから1500年以上経つので、基礎的な事は同じですが、その土地、土地で独自に発達してるんですよねぇ~。まぁ~簡単に言えば……お国柄が出るっていうか……。日本の鍼は「おじゃましまぁ~~す…」って感じで頭を下げながら笑顔で身体に入ってきて、身体がざわついたら「あっ!すみません!すみません!すぐ終わりますから…」って頭を下げながら去って行く感じで、中国の鍼は「ドラえもんに出てくるジャイアンみたいな…、あんな感じ…(笑)」まぁ~どっちが良いとか悪いとかじゃなくて、のび太にもジャイアンにも良い所があり悪い所もますから…。基本的に患者さんの辛い症状が取れれば、中国の鍼だろうが日本の鍼だろうが、結果オーライならばどちらでもいいと思うんですよねぇ~。」

…と、お伝えしたら「わかりやすいですねぇ~」って笑われてました。

時々「中国の鍼は刺激量が強い!」とか「鍼が太い!」って言ってる鍼灸師さんを見かけるんですが鍼も太かろうが細かろうが長かろうが短かろうが、術者の技術が高ければ患者さんへの負担は少ないですし、実際、凄い太い鍼を無痛に近い状態で刺す先生を知ってますしねぇ~…、その先生の手技を体感した時に「やっぱり鍼治療は技術の善し悪しでこうも違うんだなぁ~」って思った時の事を思い出しました。

穴性

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昔から気になっていたんですよね!教科書や色々な本には、このツボはこういう性質で、こういう効果がある…的な事が羅列されていて、最初は丸暗記しないといけないのかな…と思い一生懸命、覚えてたんですが、そんなもの受験勉強と同じで使わなければ忘れていく…まぁ~諸説あるようで一方では「穴性は薬性からの借り物で鍼灸の法則にのっとって形成されたものではない!」…という説…。確かに中国でも近代に伝統医学廃止…存続問題があったみたいで、その問題から脱却するために科学化と集団教育の為に編み出されたシステム…とも考えられる…。というところまでは知ってたんですが、色々な先生にこの話題を聞いても「もちろんあるよ!」という先生もいれば「ないよ!」という先生もいらっしゃる。まぁ~これも答えが出ない永遠の課題なんでしょうが、先日、暇つぶしに入ったジュンク堂で1年前の中医臨床を手に取ったら「穴性論 座談会」なるコーナーがあったので、面白く読ましてもらいました。中医臨床…ひと頃、定期購読してたんですが、最近、とんと御無沙汰で…(笑)ノーマークだったなぁ~。

深く刺す…浅く刺す…

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鍼を深く刺す…浅く刺す… 。ある先生は深く刺したらイカン!と力説し…またある先生は鍼には色々な形状があるんだから、その用途に応じた深さに刺せる技術がないとイカン!と言われる。

名人芸のような技術が存在するのは確かなんですが、いきなり誰しもすぐに名人になれるわけもなく…鍼灸の学生さんなんかが、ある先生からは浅く刺す事を強要され、又ある先生からは深く刺す事を強要されたりすれば「どっちがホントなんだぁ????」って迷ってしまうのは目に見えて明らかですよね! まぁ~学生さんじゃ無くても迷っちゃうか…。

僕が  “深く刺す…浅く刺す問題”  説明するとしたら…魚釣りに例えると分かりやすいかと思うんですよね! 海面を泳いでいる魚を狙って釣りをする場合は、その魚用の仕掛や餌を用意して釣りをしますし、海の底を泳いでる 魚を狙う時は、やはり海の底に仕掛がとどくような準備をして釣りをする。 まぁ~深く刺す…浅く刺すっていう事は、釣りと一緒なんですよねぇ~。

でもって…どういうモノが名人芸かというと…普通ではあり得ない(誰でも出来ちゃうと名人芸ではなくなるので…(笑)) 事を起こしてしまう…。魚釣りに例えると…海面を泳いでる魚を釣る仕掛(浅い鍼)で海面を泳いでる 魚を釣って…そのまま引き上げずに海を漂わせていると海面を泳いでる魚を餌にしているチョット大きい 魚が食いついて…、またそのまま引き上げずに海を漂わせていると、またその中ぐらいの魚を餌にしている 大きな魚が食いついて…と、わらしべ長者の如く…最後は海の底の大きな魚(深い鍼)を釣り上げてしまう。 海面を泳ぐ魚と、海の底を泳ぐ魚では竿の太さ長さも…テグスや釣針の強度も違うので、あり得ない と言えば、あり得ない話なんですが…あり得ない事をするのが名人芸なのだから…(笑)

まぁ~必要に応じて必要な深さの魚が釣れるようになる…いやいや、必要な部分の凝りや痛みが 取れる技術を身につける方がいいと思いますねぇ~。そんでもって名人芸は追々、個人で磨き上げればいいと思います。

そろそろ卒業の季節だし…鍼灸学校を卒業した学生さんに向けて、何かアドバイスしてあげるとしたら 今の僕には、これぐらいの事しか言えないかなぁ~。まぁ~これってある先生からの受け売りなんですけどね!(笑)

 

おっ!打鍼かぁ~~!?

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昨日、以前から録り溜めしていた番組「世界ふれあい街歩き」を何げな~く見ていて、目が釘付けに…「おっ!打鍼????」お国はタイのランパーンという場所で「木槌を打つ音がするから入って見ましょう~」と店の中に入ると、タイのお坊さんの前腕に木を置き、それを木槌で叩いて腕の凝りをほぐしている最中で…「何してるんですか?」という問いに、「腕が凝ってるからほぐしてるんだよ!どこでもある方法だと思うんだけど、爺さんから教わった方法さ!」。日本独特の鍼術で“打鍼”という、鍼を木槌で打ち付ける手法があるんですが、所変われば品変わる!とでも言いますか…広~~~い視野でみると、人間の考えつく事って同じなんでしょうねぇ~!(笑)