はりきゅうふくた 丁寧な治療を心がけてます(鍼灸・福岡・早良区)

   お灸と鍼で病気を治す   

092-407-7746


漢方

心医

宮廷医官への道,,ホジュン,ユウィテ

まだ開業して1年目の頃…たぶん15年くらい前だと思いますが、同業の大渡先生が「この本、面白いですよ!」と韓国の東医宝鑑を書いたホジュンを題材にした小説を貸してくれたので読んだんですよぉ~。コレがまた…分厚い本で…1ページに小さい字で上段と下段に印刷されてる本でした。

最初は本の厚さと文字の小ささにビビっていたんですが、読んでいくうちにハマっていって、結構、楽しく読んだのを覚えています。

読んで数年してから『ホジュン~宮廷医官への道』というドラマがTV放送されて、それも見てたんです。今、またリメイクされて『ホジュン~伝説の心医~』というドラマが放送されてるみたいですね!…リメイク版は見てないけど、昔のは何回も見た覚えがあります。

実は、先日テレビのチャンネルを何気なくザッピングしていたら、昔のホジュンが放送されていて、僕が一番好きなシーンだったんですよねぇ~。

師匠のユ・ウィテが心医とはどういう医者かという事を息子に説明するシーン…

「神・声・工・巧 は経験をつめば誰でも到達できるが、それを順に成したとしても患者の痛みを共に感じる心がないなら、ありふれた医者だ…。医療は技術ではない。患者を思う心…、心医になれぬようなら医者とはいえない。」

というセリフ。

それと、弟子のホジュンにユ・ウィテが末期の胃ガンのの患者を託すシーンで…

世の中には医者が治せない病の方が多い。苦悩と挫折を経験すれば何か感じるだろう。医者は病に怖れを持ってもいけないが、安易にすべて治せると傲慢になってもダメだ…。

…と語るセリフ。

僕は医者ではなく鍼灸師ですが、このユ・ウィテのセリフは、病を治す者の心得…、とでもいいますか…。好きなんですよ…このセリフ。いつも心の片隅に留め置いている言葉なんです。

南インド風チキンカレー

南インド風チキンカレー

昨夜は嫁さんが残業だったので、毎度おなじみ?になりつつある渡辺玲さんレシピの南インド風チキンカレーを作ってみました。

いわゆるスパイスカレーというやつですが、いつからかな?このタイプのカレーを作り始めたのは…。

たしか…5~6年前にカレーに詳しい千葉の鍼灸師の○○○先生(スパイス師匠)がブログか何かでカレーの作り方を紹介されていたのを、見よう見まねで作ってみたら「おぉ~…結構いけるねぇ~」って感じで作れたので、渡辺玲さんの本を買って、東京の鍼灸の勉強会に行った時にアメ横のスパイス屋さんで定番のスパイスを買って色々と作り始めたんですよねぇ~。

みんなカレーはルーで作るモノだと思っている人が多いみたいだけど、スパイスカレーに限ってはスパイスを数種類買い揃えたらメッチャ簡単に作れるんですよね!

・タマネギをスライスして飴色になるまで炒めて…
・コリアンダーパウダーとターメリックとカイエンペッパーと塩を入れて少し炒めて…
・トマト缶の中身を入れて、少し煮詰めて…
・鶏肉を入れて…
・水を入れて少し煮詰めて…
・カルディーで買ってきたパックのココナッツミルクを入れて少し煮詰めれば出来上がり!

ちなみに今回のスパイスはコリアンダーとターメリックとカイエンペッパーしか使わないんだけども、それぞれには薬効というか効能があって漢方薬の生薬としても使われていたりするんですよねぇ~。

《カイエンペッパー》
いわゆる唐辛子を粉にしたものなんですが、唐辛子の種類の違いでチリペッパーより2倍の辛さがあるらしんですよねぇ…。効能としては体を温める事とか、血行をよくするからなんでしょうが、鼻詰まりや頭痛の解消効果も期待できるんですよ~。

《ターメリック》
ターメリックってウコンなんですけど…ウコンはショウガの仲間らしく、春ウコン、秋ウコン、紫ウコンと分類されるらしいんでが、ターメリックは秋ウコンに分類されるそうなんです。

ちなみに…
春ウコン:腸の働きを良くする
秋ウコン:肝機能の改善
紫ウコン:血行促進
…という効能らしいんですよねぇ~。

ターメリックは肝臓を刺激して消化液を分泌して二日酔いやら消化の促進効果があるそうな…。
それ以外にも…
・抗菌作用
・鎮痛作用
・血圧降下
・子宮収縮
などなどの効果もあるらしい。

《コリアンダーパウダー》
中国でいう香菜…、タイでいうパクチーの種を粉にしたものなんですが、消化促進、食欲増進の効果があるそうなんです。

ホントに余計なモノを入れずに作るカレーなので、健康まっしぐら!…な感じの一品です。

インナーバランス(精神面や内臓のバランス)を整える

 

精神,内臓,バランス,インナーバランス

頭が痛くて…
喉が痛くて…
胃が痛いんです。

…と、患者さんが訴えると、普通の人なら「頭痛薬と喉の薬と胃薬を飲めばいいじゃないの?」という考えになると思います。鍼灸師でも、この普通の考え方で治療してる鍼灸師の場合は、頭が痛いなら頭痛に効くツボ…。喉が痛いなら喉痛に効くツボ…。胃が痛いなら胃痛に効くツボに鍼やお灸をすると思います。

症状が軽く、身体の治癒力はしっかり働いてはいるけど、ここのところちょっと無理をしちゃって…頭痛が…とか、ちょっと胃が…という感じであれば、頭痛に頭痛薬、胃痛に胃薬、頭痛に効くツボ、喉痛に効くツボ、…という治療で治ってしまうものなので、それはそれで問題はないんです。

でも…慢性疲労みたいな感じで、若くても毎日の仕事や生活での疲労が取れず、体力が低下していたり…、歳を取るにつれ自己治癒力が低下してしまっている人が「頭が痛くて…喉も痛くて…胃も痛いんです」という症状になった場合、各症状別に薬を処方されると最低でも頭痛薬、風邪薬、胃薬、と3種類の薬を飲まなければいけなくなっちゃいます。…もしも、その患者さんの血圧が高かったりしたら血圧の薬もプラスされますし、血液をサラサラにする薬を常に飲まれている方も多いですよね!

特に現代医学の薬は症状を即座に取る側面が強い分、長期間服用すると諸刃の剣的な副作用が出ることも多いので、体力が低下してる方は、多くの薬を飲むことを躊躇されている方も多いと思うんです。

東洋医学や漢方や鍼灸の考え方では、なぜ頭痛や喉痛や胃痛が起こっているのか?という事に重きを置いて鍼灸の治療をしたり漢方薬を処方したりするものなんですよねぇ~。

頭痛や喉痛や胃痛などの症状は身体が発しているサインであり、インナーバランス(精神面や内臓のバランス)を整える事で症状を取り去り治していきます。(先日読んだ『知識ゼロからの薬膳入門』という本で、異病同治や同病異治がインナーバランスという言葉で説明されていて、とても分かりやすかったので、今からはインナーバランスという言葉を使いますね ♪ )

漢方薬は基本的にインナーバランスを整えるためのものなので、症状が違うのに同じ薬を処方されたり、症状が同じなのに隣の人と違う薬を処方されたりするものなんですよ。ですから、漢方医が漢方薬を処方する場合は、現代医学の薬のように症状別に漢方薬が処方され、種類が違う多くの漢方薬を飲まなければいけないという事はないと思います。(ただ症状の変化により処方が変わることは多いと思いますけどね…。)

鍼灸もインナーバランスを整える事に重きをおく治療なので、患者さんからすれば「頭が痛いのに、なんでお腹に鍼をするの?」とか、不思議がられる事も多いとは思いますが、これってインナーバランス(精神面や内臓のバランス)を整えているんですよねぇ~。

ただ、インナーバランスは漢方薬や鍼灸治療で、すぐに変化を起こせるものではないんです。インナーバランスに変化をもたらす一番のファクターは、患者さん自身の生活パターンの改善だったり、食事の改善だったりするんですよぉ~。「うわぁ~それが出来てりゃ~苦労しないよ!( ̄▽ ̄;)」って苦笑いしてる人も多いかもしれませんが…(;^△^)漢方薬も鍼灸治療も健康への道筋をサポートして誘う役割しか出来ないので、健康への道を歩み出すのは患者さんの身体自身なんですよねぇ~。

そこを十分理解して、治療の選択をしないと「あの病院に行ったけどダメだった!!」「あの鍼灸院に行ったけどダメだった!」「あの薬を飲んだけどダメだった!」と、負のスパイラルに陥ってしまう事になるんですよね!

『知識ゼロからの薬膳入門』という本

異病同治,同病異治,インナーバランス

『免疫力があなたを殺す』という本を買ったときに、一緒に買ったのが『知識ゼロからの薬膳入門』という本。
『読む漢方薬』『免疫力があなたを殺す』と同じ作者の本なんですが、なんだか…村上さんの文章って書き方に暖かみがあるというか、引き込まれる感じなんですよねぇ~。

「安全を守る為に大切なのは身体に良い食べ物を食べる事ではなく、身体に合っていないものを避けるという考えが大切…」

…という事が書いてあり、読んだ僕は激しくうなずく…(゜゜)(。。)

僕も、仕事柄、頭が痛い…。腰が痛い…。身体がだるい…。という訴えに対して、痛みを取る事よりも、なぜ痛むのかを考えるべきだと思っているんです。

あっ!そうそう!この本に中で、インナーバランスという言葉を使って「異病同治・同病異治」を分かりやすく解説してくれてました。今、鍼灸学校に通ってる学生さんは、この本を読んだ方がいいんじゃないかな?「異病同治・同病異治」の理解が深まるよ!

「身体に良い作用よりも、悪い作用の方が強く早く出やすいから、悪い習慣がある場合は一方で良いことをしてバランスを取るよりも、悪い習慣をスパッリやめてしまう方がいい…」

…って書いてありました。臨床をしてると、これって凄く感じますねぇ~!コレに対しても激しく同意です!その通~~~~り!(゚ェ゚(。_。(゚ェ゚(。_。*)コクコク

スパイスを極める=生薬を極める

スパイス,クローブ,生薬,漢方薬

3~4週前からNHKのEテレでカレーを紹介する番組をやってるのでチェックして見てるんです。

昨日はスパイスの話だったんですが、喉の調子が悪い時に「ターメリック+ショウガ+蜂蜜」がいいと言っていたので、そうかぁ~…今度、声が枯れたら作って飲んでみよう!と思ったんですよぉ~。それとターメリックラテもちょっと飲んでみたい代物ですねぇ~。

今朝、ちょうど少し頭痛がしたので、昨日見たカレーの番組で、進行役の水野さんがインドに行った時に、アーユルヴェーダの人から痛いときはクローブを噛むと良いって言われたことがあるって言っていたのを思い出して、クローブを噛んでみたんです。(嫁さんが外出している時に、僕がよくカレーを作ってるので、ウチには結構、スパイスの在庫があるんですゎ!)

クローブを噛んでみると、クローブの独特な香りとともに麻ぁ~な辛さが!!… (゜Д゜)舌が少し麻痺するくらいの辛さでした。たぶん、何も知らずに噛んだら、すぐにぺっぺっと吐き出すんでしょうが、今回は『クローブは痛みを止めれるのか?』の実験君なので、苦虫をかみつぶした感じでかみ続けると、痛みを忘れるくらいの香りと、唐辛子とは違う独特な辛さで、頭が混乱している感じでした。(苦笑)・・(´゚Д゚;)

調べてみると、クローブはチョウジという名前で漢方薬の生薬として使われていて、吐き気とか便秘や下痢などの消化器系の疾患の薬に使われたり、月経不順や血の道症などの婦人科疾患の薬にも使われているようです。アーユルベーダでは痛みを取るらしんですが、よく考えてみれば香辛料は全て薬として使われているものですしねぇ~。スパイスを極める=生薬を極める…という事なんですねぇ~。

すぐ効く薬が良い薬???

健康

A:「この薬を飲んだらすぐ治ったよ!」
B:「へぇ~そうなの!今度、買って飲んでみようかな…」
…という会話が、そこかしこで交わされていたりします。

また一方では…

A:「この薬を飲んだけど、全然効かないんだよね!」
B:「あっ!それ私も飲んだけど即効性がないんだよね!」
…という会話もよく聞かれます。

すぐに痛みや病気の症状が無くなるのは確かにありがたい事ではあるんだけれども、即効性があるものほど身体にとってリスクが大きい事を知らずに薬の効果や即効性を求めている人が多いように思えます。

よく漢方薬がやり玉に挙げられて「あれはじんわり効く薬だから…」とか「慢性の病気には効くけど即効性がない…」とか言われたりしてますが、いつもそう言う会話を耳にしたときに「チョッ待ったぁ~!」って言いたくなるんですよねぇ~。。

「薬が効かない…」とか「即効性がない…」と薬のせいにする前に、まず自分の身体が、その薬が効かなくなってる身体なんだと自覚する必要があると思うんですよねぇ~。漢方薬も即効性はありますし、現代医学の薬も効果はあります。手前味噌ですが鍼灸治療も効果は確実にあります。でも、即効性を感じられなかったり、効果を実感できない方は薬や鍼灸を疑う前に、まず自分の身体が薬や鍼灸治療が効かなくなっているほど悪くなっているんだと自覚すべきだと思うんです。

「じゃぁ~、ど~すればいいの?」

…という声が聞こえてきそうですが、薬や鍼灸が効く身体に戻すには、生活習慣の改善や食事の改善に尽きると思うんですよね!多分、薬や鍼灸が効かない身体の方は「生活習慣の改善や食事の改善を自分でやるのが面倒くさいから、薬を飲んだり鍼灸治療を受けたりしてるんだよ!」って言われるかも知れませんが、セルフコントロールに勝るものなしなんですよね!

御自身でセルフコントロールしながら、補助的な役割として鍼灸治療や投薬治療を取り入れる方が、健康的な身体を手に入れる近道だと思うのですが、どう思われますか?

インナーバランス

インナーバランス,鍼灸,東洋医学

日本シリーズが終わり、ホークスが4連勝で日本一になり、嬉しい気持ちの反面… 「もうちょっと日本シリーズを楽しみたかったなぁ~」と、思っている野球ファンって多いような気がしますが、カープも強かったし、今回の日本シリーズは、どちらが勝ってもおかしくない試合がばりでしたよねぇ~。

話は変わり…

先日、漢方薬の本を読んでましたら、「漢方薬はインナーバランスを整えるものだ…」という事が書いてありました。

確かに漢方薬や鍼灸治療はインナーバランスを整える側面が強い治療法ですよね!現代医学で使われる薬は、どちらかというと切れ味が鋭い刃のような感じで、外側の突起(症状)をスパッ!と綺麗に切り落とす…。そんな感じなんですが、コアな部分のバランスを整えるのは苦手としているのが現代医学の薬物療法。(※漢方薬も鍼灸治療も即時効果が無いわけではありません)

なので現代医学的な治療でインナーバランスを整える常套句としては「ストレスがかからないように…」だとか、「食事をバランスよく、しっかり食べて…」とか、「睡眠をしっかりとって…」とか、「規則正しい生活習慣を身につけて…」 というような感じで、薬を出した後は患者さん任せなのが現状なんじゃないでしょうか?

…確かに、この常套句はどれも間違えではないんだけれども、1日~2日…生活習慣を変えたからといってインナーバランスが整うはずもないわけで、やはりインナーバランスを整えるには長期的な視野で取り組む必要があるんですよね!そこを手助けするのが漢方治療であったり鍼灸治療であったりするんですよぉ~。なのでそう言った側面を理解されたうえで漢方薬とか鍼灸治療を選択肢の一つとして生活の中に組み込まれると、今以上に健康状態を維持できる事、間違いなしなんですよねぇ~。

各論的思考と概論的思考

唐突ですが…、医療関係者じゃなくとも一般的に知られている超有名な漢方薬と言えば… そう!『葛根湯』
「風邪をひいたら葛根湯…」的な感じで馴染み深い漢方薬ですよね!

鍼灸,各論,概論,落語

落語でも『葛根湯医者』というのがあり、どんな症状の患者さんにも葛根湯を出して「これでも飲んどけ!」と患者さんに葛根湯を処方し、サゲでは患者さんの付き添いで来ている人に「なに!付き添い!そりゃぁ~御苦労なこった!退屈だろう!葛根湯でも飲みな!」(笑)…という感じで終わる噺で、所謂、藪医者を揶揄する感じの落語なんですが、裏を返せば葛根湯という漢方薬は、体調不良の初期症状に効く、とてもポピュラーな薬だという事で、やり玉に挙げられている漢方薬とも言えるんですよね。

葛根湯は発汗を促して熱を下げる薬なんですが、基本的に桂枝湯に麻黄と葛根を加えたものが葛根湯なんです。

桂枝湯は(桂皮・大棗・生姜・芍薬・甘草)の五つの生薬で構成されてます。

桂皮(シナモンですね!…これは停滞しているものを動かす作用があります。)
大棗(ナツメです。これは体を温めて興奮した腸を抑制して腹痛を緩和したりします。)
生姜(ショウガですね!…新陳代謝を高める効果があります。)
芍薬(筋肉の痙攣を緩和する作用がある。)
甘草(緊張を緩和する作用があります。)

 

話は少しズレますが…芍薬と甘草の2つだけで構成されている『芍薬甘草湯』という、筋肉の痙攣などに即効性がある漢方薬があります。…これは漢方薬を使う、お医者さんや薬剤師さんからよく聞く話ですが、漢方薬の構成されている生薬が少なければ少ないほど薬効の効果もダイレクトに効くという話があります。この芍薬甘草湯は「構成生薬が少なければ少ないほど…」の最たる漢方薬ですね!

たぶん、僕の想像ですが鍼灸師で少数のツボで治療する事を良しとしている人達は、この「構成生薬が少なければ少ない方が効く」という考え方を参考にしているような気がします。薬効がダイレクトに効くのは喜ばしい事ですが、病気というものは色々な原因が複合して起こるものです。一つの症状に効果的でも第二・第三の症状が隠れているものなので、多くの漢方薬は複数の生薬で出来ている事を考えると、少数穴に拘る必要はないと思うんですよね!

…話を葛根湯に戻します。

葛根湯は桂枝湯に(桂皮・大棗・生姜・芍薬・甘草)に葛根と麻黄が加わります。

葛根(いわゆる…葛湯のクズです。体の内部を温める効果があります。)
麻黄(エフェドリンという成分が入っていて、血管拡張の効果があり、鎮咳効果や体を温める作用で抗ウイルス効果を発揮しますが、交感神経が亢進する作用もあるので、寝る前に飲むと眠れなくなったり、スポーツ選手などはドーピング検査で引っかかったりするんです。

長々と漢方薬の話を書きましたが、薬の場合は、この成分はコレに効いて、この成分はこういう効果がある…と説明出来るので、薬の説明を聞けば「そうなんだぁ~」と納得して薬を飲む事ができますが…

鍼灸の場合はどうでしょう…?

ツボの効果や穴性というものが本に書かれていたりしますが、このツボの効果や穴性は、薬の薬効を参考に作られているという説もあります。鍼灸治療の場合、治療を受けられた事がある患者さん自身は、結果として鍼灸の効果を実感されているんだけども、ツボの効果を生薬のようにハッキリさせる事で学術的にワンランクアップさせよう…とか、まだ鍼灸治療を受けた事がない人達に「鍼灸は安全なものですよ!」という事を伝える意図の上で、出来上がってるのが穴性というものだと思うんですよね。

僕が考えるに…
鍼灸治療は80~90%くらいを、体の自己治癒能力に託した治療法だと思うんです。言い換えれば患者さんの自己治癒力をいかに上げるかがポイントとなる治療法です。なので、鍼灸師は治療しながら、患者さんへ生活改善だったり、食生活の改善など、細かい事まで指導したりします。

鍼灸師の考えの根本は概論というか、物事の概要を把握して体の凝りを取り、血行を良くして自己治癒力を高めようとします。現代医学的な考え方は、どちらかというと細かい部分を明確に数値化できたり、画像として確認出来る術を持っているので概論というより、各論的な考え方が先行するんだと思うんですよね!

なので鍼灸師の僕らが、お医者さんとコミュニケーションを図ろうとする時、漢方や鍼灸など東洋医学に理解がない、お医者さんとは、なかなか話が合わないというか…相手にされないというのが現実なんですよね。

住み分けと言えば…住み分けなんですが…

昨今の鍼灸業界を見ていると、鍼灸を各論的に考えていこうと、穴性とか…科学的にとか…エビデンスとか…現代医学の流れにすり寄る傾向が強いように感じるんですよ…。僕は全体像を把握して、体の自己治癒力を高める事が鍼灸治療の真髄だと思うんですけどね…。各論は現代医学にお任せして、鍼灸は概論的な思考で治療するという住み分けでいいんじゃないかな?

東洋医学と西洋医学と広島風と関西風お好み焼き。

東洋医学,西洋医学

東洋医学 vs 西洋医学…というような…何かと何かを戦わせたい方々…、もしくは戦いたい方々が「東洋医学は即効性が無い…」とか「西洋医学は検査で異常が出なければ痛みがあっても「異常なし…」と判断され、あとは何もしてくれない…」とか、双方がバトルしてるような…、または挑発してるかのコメントをネット上で見かけたりします。

東洋医学という括りの中でも、時々、漢方薬を使うお医者さんの中にも「鍼灸なんか効かないよ!」という人もいたり、「鍼灸は治療じゃなくて “施術” だからね…」などと言う人もいたりします…。

まぁ~思ったり、発言したりするのは自由なんだけども、なんとなくどちらの意見を聞いても「ケツの穴が小せぇ~なぁ~」って思っちゃうんですよねぇ~。東洋医学だろうが西洋医学だろうが医学は医学なんだから、西洋・東洋…分ける必要はないんじゃないの?

これって、お好み焼きの対立と同じような気がするんですよねぇ~。広島で「広島風お好み焼き…」と言うと、「コレがお好み焼きじゃけ~“広島風”なんて付ける必要はない…」と言われますし、関西もまたしかり…ですよね。でも僕は広島風だろうが関西風だろうが、“お好み焼き”という名前が付いているわけですし、丼物ではなく、麺類でもなく、お好み焼きという括りの中に広島風と関西風がある。この認識で良いんじゃないかな?って思うんですよねぇ~。因みに僕は広島風お好み焼きも関西風お好み焼きも、どちらも好きです。

攻撃的だなぁ~と思いつつ…

中医学の誤謬と詭弁

東京は麻布のマニアックS先生がツイッターで紹介されていた本『中医学の誤謬と詭弁』
攻撃的なタイトルだなぁ~と思いつつ面白そうだな…と思い読んでみました。

歴史を探る時や古典を読む場合は、その背景を知った上で学ばないと、その後の別な時代の色々な考えが雪だるま式に膨らんで、奇妙な考え方が構築され崇拝される事があるので(ある事無いことをゴチャ混ぜにして「昔は凄かったぁ~~!」…とかね。)、現代人が過去の医学書を読む時は気をつけて読まねば…と常々思っておりました。

この本にも「現代医学の先入観を排除して解読しないと…」って何度も書かれてましたし、その辺を正すつもりで書かれた本なんでしょうねぇ~。

東洋医学・鍼灸も色々な流派…学派があり、その時代、時代で書かれた書物が沢山あるわけですが、とどの詰まりが「どの宗教を信じてますか?」…という感じと同じで、あなたは鍼灸・東洋医学のどの時代の考えをベースにされていますか?…1つに絞る必要はないけど、おおむねこの時代辺りの考えとか…、また別の時代の、この先生のこの考え方もアリだと思うし…云々。というように何か基準となる考えが、どの治療者にもあると思うんですよねぇ~。(無い人もいるかも知れないけど…(苦笑))

そう言えば、この本の冒頭で「稚拙」という言葉がよく出てるのがチョット気になったなぁ~。現代医学・科学を基準として過去の医学に対し「稚拙」という言葉が使われているけど、そこまで否定的なスタンスだと古典から発想とか創造する思考にはなれないような気がするなぁ~。所謂、再現性を重視する「科学」以外は医学ではないというのが、この本の著者の考え方なんだろうか?…なんて想像しちゃいますが、本を読み進めると、多くの人達が勘違いしているであろう中医学の矛盾点をしっかり突いてるところは凄いなぁ~って思います。こういう本ってなかなか無いし、とても面白かったです。