はりきゅうふくた 丁寧な治療を心がけてます(鍼灸・福岡・早良区)

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12月

唐宗海さん

唐宗海,血証論

「毎日、掃除をキッチリしているのであれば、別に年末に大掃除しなくてイイはず…。」…と、心の中で呟きながら、暇を見つけては大掃除っぽい事をしているフリをしているんですが、またまた過去に講義した時のネタ帳というか…走り書きのメモが出てきたので、ついつい読んでしまうと「結構、面白い事を話してるなぁ~!」と自画自賛モードに突入!(笑)

このぶんだと大掃除など出来そうもありませんので、またまた備忘録的にブログに綴ってみたいと思いまする。(読む時のBGMは中島みゆきの♪時代♪でお願いします…(苦笑))

前々回にブログで書いた『瘀血ってなに?』の続編として、その翌年の2014年に講義したのが『続・瘀血って何?』。前回は近現代の先人達が瘀血をどう捉えていたかを紹介して終わったんですが、この続編は臨床に即したお話しをしたんですよね。まずは瘀血反応が出やすい場所の説明して、血虚と瘀血と血滞の違いについて説明し、唐宗海さん(1846—1897)の『血証論』をベースに瘀血を解説してますなぁ~。

唐宗海さんは清代末期のお医者さんなんですが、陰陽気血水の考え方に “火” の概念を加えた人なんですよねぇ~!清代末期の時代背景もメモしてあるけど、多分、この時代背景の蘊蓄は真柳誠先生のHPがネタもとだな…。

この講義をしたあと、研究会のスタッフからはマニアック過ぎると不評だったけど、今、目を通してみると、2年前のものではあるけど我ながら結構面白いと思うんだよねぇ~…(…と、またまた自画自賛モードに突入!(笑))まぁ~、もう日の目をみない講義録かも知れないけど、この時に調べた事柄や理屈は今の僕の臨床に確実に役立ってますねぇ~。…と三度、自画自賛モード…(苦笑)

BGM………あんな時代もあったねと~♪……めぐる~めぐるよ~時代はめぐる~♪

瘀血って何?

瘀血,悪血

ちょっとマニアックなお話しになることをお許しください。
年末の大掃除にむけて資料の整理をしてたら以前、講義をした時のメモが大量に出てきたので備忘録的な感じでブログに綴ってみようと思います。

刺絡治療の勉強をしてたり、腹診の勉強をしたり、漢方薬の本を読んだりすると【瘀血】というワードが出てきます。

今から3~4年前に、当時所属していた福岡刺絡研究会で刺絡に関して1時間ほど話しをする事があって、色々と資料を集めて原稿をまとめていたんですが、必ず【瘀血】というワードが出てくるんですよねぇ~。学生時代を含めると鍼灸に携わるようになって16年…【瘀血】に関しては自分なりに理解しているつもりですが、素人の人に「瘀血って何?」って問われると「瘀血はね!これこれこういう物なんだよ!」とズバッ!と答えれない感じの代物…。「悪い血」「古い血」「ドロドロの血液…」などなど、的を得ていて素人の人にも分かりやすいような表現の仕方は色々あるんだけれど、なんとなく僕的には相手を煙に巻く感じがして…ハッキリと「これが瘀血ですよ!」と目に見えて一刀両断できないんだよなぁ~って感じてたんですよねぇ~。瘀血に関してズバリ解説してる書籍も無いし『刺絡鍼法マニュアル』にも瘀血に関しては詳しい記載は無いんですよねぇ~。

昔の書籍(江戸時代やそれ以前のもの…)にも瘀血に関する事は書いてはあるんだけれども、数行だけだったり瘀血の事を言っているんだろうと思われる文章だったり、漢文だったり…と読み辛いし…。ならば「近現代の先人達は瘀血をどう捉えていたのかな?」と思ったもので、ちょっと資料集めしてみたんですよぉ~。

昭和16年(1941年)『漢方と漢薬(第8巻 第3号)』で間中喜雄先生が「瘀血とは何であるか?」というタイトルで文章を書かれていました。この間中先生の文章に対して返答する感じで、昭和16年(1941年)『漢方と漢薬(第8巻 第7号)』矢数有道先生が「瘀血論」という文章を載せてらっしゃいました。

今どきの感じで言えば間中先生と矢数有道先生が紙面で瘀血を題材にバトルしてる…。結構激論を繰り広げられているので読んでいて面白かったですねぇ~。

そして、この昭和16年の間中先生と矢数有道先生のやりとりを総括する形で昭和50年(1975年)に『日本東洋医学会誌』の中で矢数有道先生のお兄さんである矢数道明先生が「瘀血をめぐって」という文章を書かれています。

他にも昭和30年に『漢方の臨床』の誌面に大塚敬節先生が「瘀血についての管見」という文章を載せてらっしゃいますし、昭和47年には『東洋鍼灸医学 経絡治療』に久住恒夫先生が「瘀血証について」。昭和50年には『東洋鍼灸医学 経絡治療』で岡田明祐先生が「瘀血について」。平成20年『北米東洋医学誌』では瘀血を特集していて、池田政一先生が「瘀血の治療」。児玉亨先生が「見える瘀血、見えない瘀血」という文章を掲載されてます。また平成20年には高知の西田皓一先生が『瘀血を治す』という本を出版されてます。

これらの資料を読んでみると、それぞれの先生が瘀血について考えを述べられていて、色々な仮説を立てていらっしゃるんですが、「これが瘀血です!」と断言できたり、証明できるものではない物だという事がわかります。

簡単に【瘀血】を解説するならば、瘀血は概念であって各論的な視点で理解しようとしても無理だという事なんでしょうねぇ~。なので1つの考えに固執せずに、先人達の考え方を理解して吸収した上で、トータル的な見方で瘀血の治療にあたるべきだと思うんですよねぇ~。そうなると漢方薬だと駆瘀血剤。鍼灸治療だと刺絡治療は外せないよなぁ~。

でも…よ~く考えると…、東洋医学に出てくる専門用語って全て概念ですよねぇ~(苦笑)

こりゃぁ~わかりやすい!

僕らは鍼灸師ですから、鍼灸院と整骨院の違い…按摩とマッサージと整体の違いは知っていますが、一般の方…、特に今まで鍼灸や按摩、マッサージ、整体、整骨院というものに関わること無く生活をされている方にとっては区別がつかないかも知れませんねぇ~。まぁ~…鍼灸は「針やお灸を使うんでしょ!」というような感じで整骨院や按摩やマッサージや整体とは別物だというような理解のされ方をしていると思いますが、もしかしたら整骨院に通院されてる方…、按摩やマッサージに通ってる方…、整体に通ってらっしゃる方でも、この違いを理解せずに通院されてる人も多いかもしれませんねぇ~。

僕も鍼灸師になりたての頃、昔のバイト仲間に街で偶然出会って「最近何してるの?」という問いかけに「鍼灸師になった…」と伝えると「へぇ~…なんで按摩さんになったの?」って言われ「鍼灸師だっつぅ~の!」って言った事があったけど、その時、一般の人ってそのへんの区別というか認識されてないんだなぁ~って思った事があったなぁ~。

Twitterで千葉のスパイス師匠が紹介されてたHPなんですが、鍼灸師とマッサージ師と整体師の違いをロールプレイングのゲーム風にわかりやすく解説してくれて面白かったです。よかったら御覧になってみて下さい。http://shinkyu.pro/wakaru/

よく噛むこと

腸内フローラ

専門書的な本を読む時にやる癖というか、それをしないと理解出来ない自分がいるので、いつもやってる事なんですけど…。読んでる時に「おぉ!…これは!…重要だ!」と思った文章を書き出すというか、もう捨てちゃうような用紙の裏面にメモるんですよねぇ~!そして書き出したメモを、あとでもう一度読み返して納得いくまで分からない事を調べるんですよぉ。多分、頭の良い人?(頭の良い人だと読んだだけで理解するから何もしないか…)まぁ~普通…重要だと思った文章には鉛筆で線を引いたり、蛍光ペンでラインを引いたりする行為はしたりするとは思うんですが、僕の場合は色々と書き込む事が多いのと、読んだだけでは理解出来ないアホな自分の対応策ってな感じで、いつも1冊読むとA4の用紙5~10枚程度の走り書きメモ用紙が出来上がるんですゎ~。

昨日、机の上の掃除をしていたら、先日読んだ『腸内フローラ10の真実』に関するメモ用紙が出てきたので、パラパラと読み返しておりますと「エクオール」「Tレグ細胞」「短鎖脂肪酸」「酪酸」「腸内バリア」「IgA抗体」…と、まだ頭の中にワードが残っていて、ある程度の事は理解してるつもりなんですが、結局のところ「どうすれば健康でいられるのか?」「どうすれば病気を治す事が出来るのか?」という事を突き詰めれば…【噛む】ということなんでしょう。

食物繊維が多めの食生活にして、よく噛むことで体内の環境バランスを調える事が出来るし、しいては病気を治したり病気を防いだりする事につながり、健康を維持出来るわけなんですよね。裏を返せば現代社会の食生活は食物繊維が少ない食生活であり噛まなくてもイイものが多いので体内の環境バランスが崩れてしまうんでしょうねぇ~。

以前にも書きましたが、鍼灸治療でも健康を維持する重要なポイントとして「お腹を調えなければ駄目だ!」という事が昔から言われています。首・肩・背中・腰・足などの痛みを取り除いた上で、いかに健康を維持して痛みが再発しないように努めるか。…そこで僕らは経絡という理論を用いたり、陰陽という理論を使ったり、臓腑という考え方を用いたりしてツボや治療ポイントを決めて鍼灸治療を施す事でお腹を調え健康を維持を後押しするんですが、一番大事なのは”噛む”という行為だと思うんですよねぇ~。

噛む行為があった上でのサポート的な医療行為で健康を維持する。…これが理想のような気がします。

奇をてらわない

餅は餅屋,鍼灸

「餅は餅屋」という言葉がありますが、どちらかと言うとネガティブな感じで使われるというか…、ネガティブな受け取りかたをする人が多いんじゃないかな?って思うんですよねぇ~。辞書にも「何事においても、それぞれの専門家にまかせるのが一番良いということの例え…。また、上手とは言え素人では専門家にかなわないということの例え。」とあります。まぁ~「余計な事はしない…」というような感じで捉える事が多いと思いますが、僕はあえてそこを一歩踏み込んで「餅は餅屋」という言葉を捉えてみたいと思うんですよねぇ~。

先日、カンブリア宮殿っていうTV番組でパン屋さんが取り上げられていたんですが、そのパン屋さん曰く、「食べた時にインパクトを与えるように香りの高いバターを大量に使ったり、甘いパンに仕上げたりすると食べた時は旨い!って感じるんだけど、毎日食べるとなると飽きちゃう…。パンは毎日食卓にのぼる物なんだから、毎日食べたいなぁ~と思える無添加の素朴な味のパンを作る事が重要…」というような事を言われてました。

この話を聞いた瞬間、僕の頭の中には「奇をてらわない…」という言葉が浮かんだんですよねぇ~。

僕がやってる鍼灸治療でも流行廃りみたいなものがあり「へぇ~!そんな症状にも効くの?」「えぇ?そんな事にも有効なの?!」って一般の人達が驚くような事を売りにしている鍼灸もあったりするんですよね…。一般の人が抱いてる鍼灸のイメージ(肩コリ・腰痛治療)からの脱却を図って新しい分野への鍼灸治療を模索しているのかも知れませんが、同業者ながら、ちょっと風呂敷を広げ過ぎてる感じがするように思えたりする事もあったりします。

何が言いたいかと言うと「奇をてらわないという事の重要性」とでも言いますか、餅は餅屋ならば、その”餅”のクオリティーをいかに上げるか…。毎日食べたいと思うような餅を作る事に重きを置く事が大事だと思うんですよねぇ~。鍼灸で言うなら一般の人が鍼灸に対して抱いてるイメージ(肩コリ・腰痛治療)のクオリティーを上げる事を第一義としたい…と僕は思うんですよぉ~。なので、はりきゅうふくた の方針としては、奇をてらわず今後とも鍼灸治療に取り組んでいきたいと思います。

Improvisation

上原ひろみ

昨夜、”上原ひろみ トリオプロジェクト” のライヴを見に行って来ました。
CDでは以前から彼女のアルバムは聴いていたんですが、2年前に初めてライヴを見て「ホントに楽しそうにピアノを弾く人だなぁ~!」って思ったんですよねぇ~。今回もホントにイイ具合の緊張感とイイ感じの力の抜け具合とでも言いますか…これぞプロフェッショナルといえる演奏でした。やはり…ホンマモンの演奏を生で聴くと色々な意味で触発されてしまいますなぁ~。それと個人的には今回もサイモン・フィリップスのドラムを生で聴けた事が嬉しかったなぁ~。昨日はどちらかというとサイモン側の席だったので上原さんを見る割合より、サイモンのドラミングに目が釘付け状態でした。今回のツアーはベースのアンソニー・ジャクソンが病欠でアドリアン・フェローというベーシストだったんですが、「ジャコの再来」と言われているベーシストだけあってジャコっぽいフレーズをバシバシ入れてましたねぇ~!彼が入った事でアンソニーの時とは、また違った感じのトリオの色が出ていて良いライヴでした。
ライヴ終了後にロービーにセットリストが貼ってありましたが…落語では「本日の演目」ってロビーに貼られる事が恒例化してますけど音楽のライブもやるようになったんですかねぇ~。…ありがたいかぎりです。

落語の中の鍼灸

落語,鍼,灸

時々、僕が落語好きな事を知っている人から「落語で鍼や灸を扱ってる噺ってある?」って聞かれる事があるんですが、そういう時は若旦那が医者の真似事をしたくなり贔屓の太鼓持ちを相手に鍼を刺すという『幇間腹』という噺と、お灸の熱さをやせ我慢する噺なんですが上方落語では『やいと丁稚』江戸落語では『強情灸』という題名の落語を紹介するんですよねぇ~。

とりあえず、噺の最初から最後まで鍼や灸が出てくるのはこの2つだと思うんですが、地味ぃ~な感じで噺の中にお灸が出てくる落語としては、鼻の頭にヤイトをすえた痕がある人が登場する『池田の猪買い』という噺があります。

あとは上級者向け??と言いますか……もっと地味ぃ~~~な感じでお灸に関係した事が出てくる噺としては『亀佐』という噺があります。しかし…この亀佐という落語の中には「お灸」「ヤイト」という言葉は出てこないんですよねぇ~。噺のサゲの部分で「お灸をすえる」という言葉の「すえる」という部分だけが使われてる噺なんですよぉ~。亀屋左京商店という今でも現存する艾屋さんの御隠居が、お寺で和尚さんの説法を聞いてる時にイビキをかいて居眠りをしてしまっているのを、隣に座っている人が揺すって起こそうとする行動に対して、和尚さんが「まぁ~まぁ~そのまま動かさずに、そっとしておいてあげましょう!」と言う時の言葉として「そのまま据(す)えておけばええがな。(そのまま動かさないで置いておけばええがな)」という「据える(すえる)」と「お灸をすえる」というかけ言葉でサゲとしている噺なんですねぇ~。(あぁ~落語のサゲを文章で説明するのって面倒くさい…(笑))

他にも鍼灸に関係する落語はあるのかも知れませんが、今…頭に浮かぶ噺としては、この4つかな…。

多面的に…

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物事…全てにおいて多面的に見なければ…と思うんですが、そうじゃ無い場合もあったりするのが世の中というものなんでしょうかねぇ~?

鍼灸治療に関しても、患者さんの症状を多面的に見ると言いますか…、患者さんが訴えている症状の背景や原因を探る必要性があると言う事は治療者として当たり前だと誰しも考えるはずなんですよねぇ~。でも文章を読む時、字面だけを読んで理解したと思う人もいれば、著者の心の有り様まで察して読む人もいるわけで…、人それぞれ多種多様ではあると思います。なんとなくですけど『How to本』を読む人って文章の背景を考えずに、そのまま文章を鵜呑みにして理解したと勘違いしてる人が多いように思いますが…、実のところはどうなんでしょうかねぇ?(まぁ~僕の穿ったみかたなのかも知れません…(苦笑))

鍼灸の治療者として症状の背景や原因を探る場合「問診」がとても重要になってくるんですが、問診をしたからと言って、その背景や原因がすぐわかる訳ではなく、やはりそこには治療者の知識や経験が重要なファクターとなるわけですよね!この「知識と経験」を一括りにして『直感』と呼んでる先生もいたりするんですよぉ~。勉強会で経験豊富な先生方の講義を聞いたりすると時々「先生はなぜそのツボを選択されたのですか?」というような質問に対して「直感です!…(笑)」という前置きの後に「経絡上の…」とか「陰陽の法則で…」というような理屈を説明してくれたりする場面に出くわす事があるんですが、理屈を理解出来ない人にとっては最初の「直感です!」という言葉だけが頭に残り、講義後、「そうか直感が頼りなんだ…」って誤解しちゃったりして…(そんな人はいないか…(苦笑))

でぇ~……、知識と経験が不足している場合、やはり何かで知識と経験の不足分を補おうとすると思うんです。多分一番、手っ取り早く手を出したくなるモノとしては「科学」とか「数値」というもので知識や経験の不足分を補いたくなるんじゃないでしょうかねぇ?よく料理などでも、温度は○○℃、塩○○グラム…とレシピが世の中に出回っていて、その通りにしていればある程度のモノが作れるわけですが、匠と呼ばれる人達は、その日の天気とか季節などを考慮し所謂「知識と経験=直感」を駆使して物作りをする人が多いと思うんですよね。

初心者の頃であればレシピ通りである程度の成果を上げれれば合格なのかも知れませんが「守・破・離」で言う「破・離」のステージに登ろうと思うのであれば「直感を磨く=経験を積み、知識を溜め込む」事に主眼をおくべきだと思うんですよねぇ~。

今年もサボテンに蕾がいくつも付きました。去年は水やりを失敗して花は2つほどしか咲いてくれなかったんですが、今年はどうなりますやら…。