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各論的思考と概論的思考

各論的思考と概論的思考

唐突ですが…、医療関係者じゃなくとも一般的に知られている超有名な漢方薬と言えば… そう!『葛根湯』
「風邪をひいたら葛根湯…」的な感じで馴染み深い漢方薬ですよね!

落語でも『葛根湯医者』というのがあり、どんな症状の患者さんにも葛根湯を出して「これでも飲んどけ!」と患者さんに葛根湯を処方し、サゲでは患者さんの付き添いで来ている人に「なに!付き添い!そりゃぁ~御苦労なこった!退屈だろう!葛根湯でも飲みな!」(笑)…という感じで終わる噺で、所謂、藪医者を揶揄する感じの落語なんですが、裏を返せば葛根湯という漢方薬は、体調不良の初期症状に効く、とてもポピュラーな薬だという事で、やり玉に挙げられている漢方薬とも言えるんですよね。

葛根湯は発汗を促して熱を下げる薬なんですが、基本的に桂枝湯に麻黄と葛根を加えたものが葛根湯なんです。

桂枝湯は(桂皮・大棗・生姜・芍薬・甘草)の五つの生薬で構成されてます。

桂皮(シナモンですね!…これは停滞しているものを動かす作用があります。)
大棗(ナツメです。これは体を温めて興奮した腸を抑制して腹痛を緩和したりします。)
生姜(ショウガですね!…新陳代謝を高める効果があります。)
芍薬(筋肉の痙攣を緩和する作用がある。)
甘草(緊張を緩和する作用があります。)

 

話は少しズレますが…芍薬と甘草の2つだけで構成されている『芍薬甘草湯』という、筋肉の痙攣などに即効性がある漢方薬があります。…これは漢方薬を使う、お医者さんや薬剤師さんからよく聞く話ですが、漢方薬の構成されている生薬が少なければ少ないほど薬効の効果もダイレクトに効くという話があります。この芍薬甘草湯は「構成生薬が少なければ少ないほど…」の最たる漢方薬ですね!

たぶん、僕の想像ですが鍼灸師で少数のツボで治療する事を良しとしている人達は、この「構成生薬が少なければ少ない方が効く」という考え方を参考にしているような気がします。薬効がダイレクトに効くのは喜ばしい事ですが、病気というものは色々な原因が複合して起こるものです。一つの症状に効果的でも第二・第三の症状が隠れているものなので、多くの漢方薬は複数の生薬で出来ている事を考えると、少数穴に拘る必要はないと思うんですよね!

…話を葛根湯に戻します。

葛根湯は桂枝湯に(桂皮・大棗・生姜・芍薬・甘草)に葛根と麻黄が加わります。

葛根(いわゆる…葛湯のクズです。体の内部を温める効果があります。)
麻黄(エフェドリンという成分が入っていて、血管拡張の効果があり、鎮咳効果や体を温める作用で抗ウイルス効果を発揮しますが、交感神経が亢進する作用もあるので、寝る前に飲むと眠れなくなったり、スポーツ選手などはドーピング検査で引っかかったりするんです。

長々と漢方薬の話を書きましたが、薬の場合は、この成分はコレに効いて、この成分はこういう効果がある…と説明出来るので、薬の説明を聞けば「そうなんだぁ~」と納得して薬を飲む事ができますが…

鍼灸の場合はどうでしょう…?

ツボの効果や穴性というものが本に書かれていたりしますが、このツボの効果や穴性は、薬の薬効を参考に作られているという説もあります。鍼灸治療の場合、治療を受けられた事がある患者さん自身は、結果として鍼灸の効果を実感されているんだけども、ツボの効果を生薬のようにハッキリさせる事で学術的にワンランクアップさせよう…とか、まだ鍼灸治療を受けた事がない人達に「鍼灸は安全なものですよ!」という事を伝える意図の上で、出来上がってるのが穴性というものだと思うんですよね。

僕が考えるに…
鍼灸治療は80~90%くらいを、体の自己治癒能力に託した治療法だと思うんです。言い換えれば患者さんの自己治癒力をいかに上げるかがポイントとなる治療法です。なので、鍼灸師は治療しながら、患者さんへ生活改善だったり、食生活の改善など、細かい事まで指導したりします。

鍼灸師の考えの根本は概論というか、物事の概要を把握して体の凝りを取り、血行を良くして自己治癒力を高めようとします。現代医学的な考え方は、どちらかというと細かい部分を明確に数値化できたり、画像として確認出来る術を持っているので概論というより、各論的な考え方が先行するんだと思うんですよね!

なので鍼灸師の僕らが、お医者さんとコミュニケーションを図ろうとする時、漢方や鍼灸など東洋医学に理解がない、お医者さんとは、なかなか話が合わないというか…相手にされないというのが現実なんですよね。

住み分けと言えば…住み分けなんですが…

昨今の鍼灸業界を見ていると、鍼灸を各論的に考えていこうと、穴性とか…科学的にとか…エビデンスとか…現代医学の流れにすり寄る傾向が強いように感じるんですよ…。僕は全体像を把握して、体の自己治癒力を高める事が鍼灸治療の真髄だと思うんですけどね…。各論は現代医学にお任せして、鍼灸は概論的な思考で治療するという住み分けでいいんじゃないかな?

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